契約解除通知書

契約解除通知書とは何ですか？

契約解除通知書とは、契約の一方当事者が、他方当事者の債務不履行を理由として、契約を終了させるための書面です。債務不履行をされた側の当事者が作成して、債務不履行をした側の当事者に交付します。

「契約解除通知書」は、「債務履行催告書」とどう違いますか？

契約の一方当事者は、他方当事者が債務不履行をしたとき、債務を履行するよう促して契約を続けるか、または契約を終了させるかを選択することになります。前者の場合に使用する書面が債務履行催告書、後者の場合に使用する書面が契約解除通知書です。

「契約解除通知書」は、「建物賃貸借契約解除通知書」とどう違いますか？

契約解除通知書は、様々な種類の契約を解除するために使用できる書面です。しかし、建物賃貸借契約については法的規制があるため、特別な書面を使う必要があります。建物賃貸借契約解除通知書は、建物賃貸借契約書を賃借人側（建物を借りて使用している者）から解除する場面でのみ使用できる特別な書面です。

なお、建物賃貸借契約を賃貸人側（建物を賃借人に貸して使用させている者）から解除する場合は、立退き通知書を使用する必要があります。

契約解除通知書は必ず作成しなければいけませんか？

いいえ、法的には、口頭での解除通知も有効ですし、契約の相手方が異議なく解除に同意すれば問題も生じないでしょう。

しかし、契約の相手方が解除に同意するとは限りません。口頭通知だけでは後から言った言わないの争いになるおそれがありますし、解除の効力が生じる日を明確に特定する必要もあります。よって、トラブル防止のために、契約解除通知書を作成して証拠化しておくことが重要です。

また、契約書において、解除通知は書面で行うよう指定されている場合も多く、このような場合は契約解除通知書の作成が必須となります。

契約解除通知をしてから契約解除の効力が生じるまでの期間はどれくらいですか？

契約解除通知をしても直ちに契約が解除されるわけではなく、通知をしたあと相当期間が経過してもなお債務不履行状態が解消されなかったときに初めて、解除の効力が生じます。ただし、下記のいずれかに該当する場合は、契約解除通知と同時に即時解除することができます。

• 契約書に即時解除を認める条項が記載されている場合
• 債務不履行が解消不可能なものである場合

契約解除通知書を作成したらどうすればよいですか？

契約解除通知書は1部プリントアウトして債務不履行をされた側の当事者が署名押印し、債務不履行をした側の当事者に交付してください。契約書で交付方法が指定されている場合はそれに従って交付する必要がありますが、指定がない場合は郵送、持参等の任意の方法で交付すれば足ります。郵送の場合は内容証明郵便を利用する、持参の場合は控え用の写しに受領サインをもらう、などの方法によれば、交付の事実を証拠として残すことができ便利です。

契約解除通知書には印紙税その他の費用がかかりますか？

いいえ、契約解除通知書には印紙税はかかりません。また、公正証書を作成したり、どこかに登録したりする必要はありませんので、自分で作成する場合は費用はかかりません。

契約解除通知書を交付した後はどうすれば良いですか？

通知から相当期間を経過しても債務不履行状態が解消されないときは、契約解除の効力が生じます。この場合、両当事者は契約で定められた債務を履行する必要がなくなります。また、相手方から受け取ったお金や物がある場合は相手方に返還する必要があります。

契約解除通知書にはどのような事項を記載しればよいですか？

• 契約の特定：どの契約を解除するのかを明確にするため、契約日や契約名を記載して特定する必要があります。
• 解除理由：相手方がどのような債務不履行をしたのかを具体的に記載する必要があります。
• 解除時期：通常は、通知から相当期間経過後に解除の効力が生じますが、一定の場合は即時解除が認められますので、この点を適切に記載する必要があります。

契約解除通知書にはどのような法律が適用されますか？

契約解除に関するルールは民法に規定されています。

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